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バー ステイツ コラム 「癒しの泉」  by Calvados
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 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十七 (後編) 投稿者:Calvados 投稿日:2010/09/04(Sat) 21:34 No.1077  
 
 例えば、新しい商品を世間に広め普及させようとするなら。
それは当然!、その品を購入したいと思わせる「魅力ある商品」でなければならない。

 クラシック音楽にとって、レコード盤片面30分という再生時間は「革新的」な出来事であった。

 これまでは一曲聴くのに、再生時間が短いため何回も何回もレコード盤を裏返して手間がかかったうえに、
曲を聴く集中力がその為に削がれてしまう、
要するにクラシック音楽にとってはいかにも‘不向きな物’でしかなかった!!。

 ビクターとコロンビアは新たにこのレコードが再生される「ステレオ装置」の製品化を急ぐ一方で、
クラシック音楽を聴きたくさせる「名曲と著名な演奏家」の録音を開始しなければならなかった!!。

 今風にいうなら、ハードを普及させる早道は「魅力あるソフトを作る」に限るということだろう。

 
 ビクター・コロンビアの両者は手始めに、アメリカにヨーロッパから亡命した名音楽家とのレコード契約を始め、
もちろんアメリカ在住の優れた音楽家との契約競争となていった。

 そして主だった音楽家がアメリカ国内でこの両者のどちらかとレコード契約を結んだ頃!。

 当然あとは戦場として残されたヨーロッパ大陸へと目は向けられていく。・・・・・

 そしてそれは当然の事として、ヒトラーに協力した指揮者として、
「悪名・マエストロ」として名高い「フルトヴェングラー」をどちらのアメリカの会社が契約するかがニューヨークで話題に上るようになる。

 しかしフルトヴェングラーが居たウィーンは、その当時あらゆる情報が売り買いされる場所で、
マエストロは戦争が終わったとはいへ、「重要注意人物」として監視下に置かれていた。

 そこへニューヨークから来たレコード会社の社員!を、
つまり「成金で田舎者」のアメリカ人を相手にするものはあまり居なかった。・・・・・

 同じ西洋人でもヨーロッパ人(ウィーン)には戦後まだ芸術に対する「プライド」が色濃く残っていた。・・・・・・

    続く!。


 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十六 (後編) 投稿者:Calvados 投稿日:2010/08/26(Thu) 23:56 No.1070  

 
 ビクターの重役会議は重苦しい雰囲気に包まれていた!。

 「会長!、技術開発室から来た責任者が発言を求めていますがよろしいでしょうか?」。・・・

 「重役の皆さん!、端的に申し上げます」。

 「現在のレコード盤の常識では、30センチ盤で約5分、25センチ盤で3分となっておりますが」。・・・・
「現在我が社が‘開発実用化’を目指しているレコード盤は、
17センチと従来より小さい物で5分の再生が可能です」。・・・・・

 「君!。それがどうしたというのだ!!。」
「我が社の汚名をどう晴らすか、私達は今それを話し合ているのだ!」。

 「失礼しました。つまりこういう事です。」
「17センチ5分の再生技術が可能なら、‘30センチ30分の再生’が可能になります。」

 「この30センチ30分の再生レコードが商品化されるにあたって最も‘有効である音楽ジャンルは」・・・・・

 「クラシック音楽です。!!」

 「この30分再生可能なレコードを使って‘世界名曲全集’という
クラシック音楽だけを集めたレコードを発売したらどうでしょう?」。・・・・・

 「我が社にクレームを言ってくる上流社会の人達印象は大いに変わって来る筈です。」・・・・・


 ビクターがこの重要会議をしている頃!。

 アメリカの「コロンビア社」が同じような商品を開発実用化しようとしていた。

 やはり30センチ30分レコード利点を生かして「クラシック音楽」を‘録音販売’しようとしていた。

 アメリカ資本主義世界の「技術開発競争」が水面下で始まっている中!。

 ヨーロッパに居るフルトヴェングラーと「カラヤン」も
この技術革新ともいえる「レコード」の大きな流れに巻き込まれていく事になるのです。

    続く!。



レコード〜CD〜 states - 2010/08/28(Sat) 10:43 No.1071  

あくまで現場主義のCalvados様におかれては、
やはりオーディオセットで聴く音楽と
「演奏」とは陸離たるところがあろうかと思います。

しかしながら現代に生きる私たちには、
ディベルティメントもセレナーデも・・・
実際には現実から離れたところにあります。

ましてや蝋燭の仄かな光で楽譜に目を落としつ、
微かなる風に揺らぐ五線譜は炎のゆらぎか。
それは、館で演奏をしてきた
19世紀前半までの演奏家たち。
デモーニッシュな昧想さえ、夢想する絵空事さえ、
瞼に映り込んだことでしょう・・・。


われら市井の民が享受する音楽のために、
その変革期に大きな足跡を残すマエストロたち。

読む愉しみが続くしあわせ。ありがとうございます。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十六 (後編) ちゃぶ - 2010/08/28(Sat) 17:45 No.1072  

この時期に、RCAビクターとコロンビアが、次世代
メディアの主導権争いをしていたのですね。
RCAは企業イメージの向上も目指していたわけです
から、負ける訳には行きませんね。

最近でも、Blu-ray Disc(BD)とHD DVDの規格争いで
ブルーレイが勝利したのは、ディズニーがHD DVD陣
営からブルーレイに寝返ったのが大きいと言われて
います。強力なソフトを得れば、ハードの規格争い
も俄然有利になります。

カラヤンとフルトヴェングラーがゲーリングとゲッペ
ルスの代理戦争をしていたお話から一転して、大企業
の競争の話になってきました。カラヤンは今度は、ど
こかの企業の代理戦争をする戦士になるのでしょうか?
いや、今度は利用されるだけでなく、自ら流れを作って、
むしろ企業を翻弄する側に回るかも。

続きを楽しみにしています。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十六 (後編) Calvados - 2010/08/28(Sat) 18:02 No.1073  

 statesさん。
 実演主義の私であっても、
音楽の手がかりは、オーディオの機会製品をとうして音楽に親しみました。

 私が思うところのバー!!。
私のわがままをいうなら、やはりジャズや、クラシック(ピアノ)の実演を聴きながら「一杯やりたい」ものです。

 しかし熊本のバーなどその多くは何らかのオーディオ製品で、
店内に音楽を流し、お店のムードを作っています。

 今日「ipodの時代」には分らないかもしれませんが、

 レコードの初期、音楽が手軽に「家庭で聞ける」ことは画期的だったことでしょう!。

 私たちの時代誰もが、ビートルズの音楽は自宅でステレオの装置を使ってレコードを聴いたものです。

 アメリカのこの技術革新は、「明らかに生活を変えた」物の一つでした。

 返信ありがとうどざいました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十六 (後編) Calvados - 2010/08/28(Sat) 18:24 No.1074  

 ちゃぶさん。
企業間の新技術の開発競争!。

 戦争が終わり、アメリカ主導の資本主義競争の最中。

 「最新レコード」の発売をめぐる、新規格の主導権争い!!!。
そしてその新しいレコードを「再生する装置」の販売争い!!。

 新しい規格のレコードを発売すれば、当然それを再生する「装置が必要」となり、
その両方で莫大な利益が転がり込んでくる。・・・・・・

 そうなるとどちらもこの争いに負ける訳にはいかないのでした。

 こういった話となると、ちゃぶさんのほうが詳しいのではないでしょうか。

 まあ〜ここは「カラヤンの時代」のお話という事で、
この続きもお付き合い下さい。

 返信ありがとうございました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十六 (後編) Yoshinori Maeda - 2010/08/29(Sun) 15:51 No.1075  

白羽の矢はクラシック全般に向けられたのですね。
さすが巨大企業!この争いに勝てれば、新たな市場「中産階級」も付いてくる。
と、いったところでしょうか。

ブラックスーツに蝶タイをして聴いていたのが、
自宅で、普段着のまま聞く事ができる。
これは、当時とすれば画期的な発明でしたでしょう。

新たな録音技術は、新たな顧客獲得もできます。
すべてのフィルハーモニーもリストにのぼる事でもあります。

ハードの戦争はソフトの争いにも発展していく事は必至。
これが新たな権力闘争になるのでしょうが、
「カラヤンの時代」をどのように彩るのか?
楽しみです。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十六 (後編) Calvados - 2010/08/29(Sun) 21:12 No.1076  

 Maedaさん。
この二つの巨大「アメリカ音楽産業」の争いは思わぬ形で決着して行きます。

 その結果日本で発売されたステレオ装置は、
ビクターとコロンビアの争いの結果とも言うべき形で「製品化」されたものが一般的になりました。

 この争いの最中、フルトヴェングラーの影として
目下失業中のカラヤンが浮上してくるのです。

 時代の風を一杯に浴びて、時代の流れに乗ったのは、
どちらの指揮者だったのか?、・・・・・・・

 Maedaさんのように、結果を御存な方は、
懐かしい「名画を再び鑑賞する」つもりでお付き合い下さい。

 返信ありがとうございました。


 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十五 (後編) 投稿者:Calvados 投稿日:2010/08/16(Mon) 00:25 No.1063  

 
 ベルリン・フィルは戦後すぐから活動を開始した。

 しかしながら戦後の廃墟のなか、ベルリンでは優れたユダヤ人音楽家はドイツから亡命し、
それは指揮者とて例外ではなかった。

 ドイツ人の音楽家の多くは「非ナチ化裁判」の最中であり、
またその多くが、判決後演奏停止の期間中であったりした。

 したがって、ベルリン・フィルは指揮者を「オーデション」で選ぶことになる。

 もちろん、戦前「ナチスに関係した指揮者」は除外された。
そんな中、ルーマニア生まれの指揮者「セルジュ・チェリビダッケ」がオーデションで‘全会一致’で選ばれた!!。

 このルーマニア生まれの「フルトヴェングラー信者」でもある若者は、
ベルリン・フィルの演奏会を次々と成功させていく。・・・・・


 話は変わってニューヨークRCA(ビクター・レコード)本社の重役会議!!。

 「プレスリー」!!。・・・・・・

 「エルビス・プレスリー」!!。


 我が社は、この若者で‘莫大な利益’を上げることが出来た!。

 しかしながら、同時にその「汚名」をもかぶる結果となった!!。

 アメリカの上流社会からは「卑猥だ!!・下品だ」といった目で、
我が社(ビクター)が‘非難の対象’として世間から見られている。

 諸君!。「どうすればこの汚名を晴らすことが出来るかね!?」。・・・・・・


     続く!。



Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十五 (後編) states - 2010/08/17(Tue) 07:13 No.1064  

セルジウ・チェリビダッケとエルヴィス・プレスリーと、
どこかかけ離れているような二人の名前が並んでいて、
興味深々ですね。

その重役会議のなかの企画立案の俎上に、
ポップミュージックに着眼した商業主義戦略が
乗ったのでしょうか。

企業ですから、利益が最優先であるというのは
そうあるべきですが、やはり、イメージというものも
大事にしなければいけないとも思われますし、
そこのところは、なかなか・・・・。
(もとより「RCA」社の持つ企業体質、理念は
        よく知らないのですが)
「アルヒーフ」から「マイケル・ジャクソン」は
リリースがなかったですものね。

さぁどうやって、その「汚名」、晴らされるのでしょうか?
推理が続きます。

ありがとうございました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十五 (後編) Yoshinori Maeda - 2010/08/17(Tue) 15:04 No.1065  

レオ・ボルヒャルトの誤射も米兵という点から、なにやらきな臭さを感じてしまうのは考えすぎなのでしょうか?

後継指揮者を探すコンクールで審査員全員一致の優勝!
ボルヒャルト死亡後わずか6日後の野外コンサートで指揮者デビュー。
演目は、「セビリヤの理髪師」と「新世界」でしたか・・・

やっぱり権謀術策の気配が見え隠れしているようないないような・・・・

「汚名」を晴らすべくRCAが白羽の矢をたてるのは何処の誰なのか?
どういった手管によって晴らされてゆくのか?
楽しみです。

今回選んだ白ワイン、
エゴンミューラー・シャルツホフベルガー・アウスレーゼ1999
でいかがでしょうか?


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十五 (後編) Calvados - 2010/08/17(Tue) 22:35 No.1066  

 statesさん。
ビクターは「プレスリー」によって思わぬ利益をえたのですが、

 「ホワイト・カラー」の重役幹部達には、
彼の音楽から受ける感性といったものがあまり良くは映らなかったのでしょう?。

 つまり彼らこそ「ニューヨーク・の上流階級」だったからです。!!・・・・・

 次回また次なる展開がまっています。お楽しみに。!

 返信ありがとうございました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十五 (後編) Calvados - 2010/08/17(Tue) 23:09 No.1067  

 Maedaさん。
いつもながら、さすがですね!。

 そうなんです。
ベルリン・フィルの戦後は、「ボルヒャルトの指揮」で開始されたのですが、
戦後の混乱の最中!、アメリカ兵の誤射によって亡くなります。・・・・・

 さて、御推薦頂いたワインの白!。

 さそっく‘宮本氏’にお忙しい中お伺いしました。
ドイツのあのモーゼルでアウスレーゼは「フォーマル」な場所こそ相応しい
「香り立つ・爽やかな」味わいとお伺いしました。

 コブレンツからさかのぼった場所にあり、
いかにもドイツらしい「厳密に・管理」された
エゴンミューラー・シャルツホフベルガー・アウスレーゼ1999は、
その様なワインなのですね。・・・・・

 チェリビダッケもプレスリーも当時はまだ新人。
今でこそ「伝説」のような存在になりましたが、

 お薦めの白ワインを飲めば、
あの時RCA極秘会議ので出された結論より良いアイデアがうかびそうです?。

 返信ありがとうございまた。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十五 (後編) Yoshinori Maeda - 2010/08/21(Sat) 00:50 No.1068  

すみません、ちょっと質問をよろしいですか?

NHKで、ベルリンフィルのワルトヴューネコンサート・2010
を聴いていたのですが、カラヤンいえフルトヴェングラーの時と比べて、
低音の重みが無くなっているように聴こえるのはTVのせいですか?
それとも野外ですからバスの重厚さを抑え目にして軽く仕上げているのですか?
それとも、自分の耳のせい?



Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十五 (後編) Calvados - 2010/08/22(Sun) 21:37 No.1069  

 Maedaさん。
御指摘のベルリン・フィルのアンサンブル!。

 実は、カラヤンがベルリン・フィルの常任指揮者を引き受ける条件に一つに。

 フルトヴェングラーと同じ管弦楽に編成を要求します。

 つまり、管弦楽の編成をフチヴェングラーと同じように
作品の編成や規模によって自由に変える権利を要求したのです。

 したがってカラヤンに演奏では例えばシュトラウスの交響詩などや、
四管編成の大掛かりな管弦楽曲などは「ビオラやコントラバスを増員」させて演奏するのが常識となっておりました。

 その結果、私達の耳には、重厚で「胸板の厚い」管弦楽の響きとして記憶されてきたのです。

 カラヤン亡きベルリン・フィルになってからは経費の問題も絡み、
「一般的なオーケストラ」の低弦の‘人数’で演奏されることが、このオーケストラにも戻ってきました。

 Maedaさんの鋭い鑑賞力には私など感心するばかりで、
カラヤン・フルヴェングラーの時代と比較すると、

 低弦の重厚さは明らかに低下しています。
それでもそれは前時代の、一昔前の響きを知るMaedaさんのような人に分るもので。

 現在に至るまでベルリン・フィルはやはり世界最高のオーケストラと言われるに値する実力です。

 Maedaさんがテレビで鑑賞された、夏のベルリン野外コンサートではファースト・ヴァイヨリン隣に日本人が、
「ビオラのトップに日本人の女性」の方が伸び伸びと演奏されている姿を好感をもって観ました。

 返信ありがとうございました。


「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十四 (後編) 投稿者:Calvados 投稿日:2010/08/08(Sun) 18:23 No.1056  

 ベルリン・フィル当局は一九四五・四六年シーズンの終了まで、
「セルジュ・チェリビダッケ」を常任指揮者として契約したと発表した。

 チェリビダッケはこの一年足らずのシーズンにベルリンフィルを「百八回」も指揮することになる。


 カラヤンは終戦から裁判といった一連の慌しさの中でベルリンの動きどころではなかた!。

 戦後裁判でいちよう無罪判決が出たものの、
裁判によって「ナチスの党員」であった事実が世間に知れ渡ることとなり、

 またしてもカラヤンは「失業状態」になる、
それは戦前の失業状態より‘深刻’であった!!。


 ウィーンに居て裁判に模様をニューヨークのRCA本社に打電していた社員に‘次なる指示’が本社から届いた!!。
「フルトヴェングラーと‘レコーデング契約’を結べ!。」・・・・・

 この時スイスからウィーンに入ったイギリス紳士がいた。
「イギリスEMI・プロデューサー‘ウォルター・レッグ」!!。
後に、戦後のクラッシク音楽界の大物プロデューサーとして業界では知らぬものはいない存在となっていく!。・・・・・

 この人との出会いがカラヤンの戦後の人生を大きく変える事になる。


 あ!、そうそう。この時代のレコードは「十二インチ・78回転」のレコード盤が一般的だった!。

     続く!!。



セルジュ・チェリビダッケ states - 2010/08/10(Tue) 09:50 No.1057  

フルトヴェングラーを尊崇してやまなかったという
チェリビダッケ。
以前、「聴くことが可能なフルトヴェングラーの演奏は、
チケットの在る無しにかかわらずすべて聴いた」という
彼の弁を「産経・モストリークラシック」で読みました。

彼の精神が、のちの「ベルリン・フィル」に如何な
光や影をもたらしたか。
また、カラヤンや「プロデューサー」との関係。

人物の造形、非ナチ化裁判や時代背景などとも
考え併せて、展開が楽しみです。

ありがとうございました。


Re: 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十四 (後編) Calvados - 2010/08/10(Tue) 22:49 No.1058  

 statesさん。
チェリビダッケの話は次回のコラムで進めるとして、

 御指摘のとうり彼がベルリン留学中
全てのフルトヴェングラーのリハーサルを聞き勉強したと言っています。

 これからのストーリーに係わるので何とも書きずらいのですが、
チェリビダッケが居なければカラヤンはああならなかったし、
プロデゥーサーが係わらなければ未来はなかったはずです。

 それにしても大変な時代でした。

 返信ありがとうございました。


Re: 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十四 (後編) Yoshinori Maeda - 2010/08/11(Wed) 22:29 No.1059  

フルトヴェングラーが客員指揮者としてベルリンフィルを演奏した時の
チェリビダッケのエピソードも凄い。
人が人にここまで崇拝することができるのか!
と、心底驚かされました。

さて、なにやら触れない方が良い部分が今後出てきそうな予感。

熟成した白ワインをゆっくりと頂きながらこの続きが楽しみです。



Re: 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十四 (後編) ちゃぶ - 2010/08/15(Sun) 15:56 No.1060  

>この時代のレコードは「十二インチ・78回転」
>のレコード盤が一般的だった!。

 SP盤ですね。片面の録音時間が、5分弱程度。
昔、SP盤もかけられるレコード・プレイヤーを
持っていたのを懐かしく思い出しました。
 今回の「一九四五・四六年」という時期は、LP
盤が世に出る(一九四七年)の直前ですね。録音
時間が飛躍的に伸びるLP盤の登場は、モノラル→
ステレオより遥かに大きい意義があったと思います。

 生演奏が得意なだけではダメで、スタジオ録音
でも真価を発揮できる音楽家が次の時代を制して
いく。そんな時代のうねりを感じます。次回がまた
楽しみです。


Re: 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十四 (後編) Calvados - 2010/08/15(Sun) 23:45 No.1061  

 Maedaさん。
お盆で今年は、何かと忙しく、返事が遅くなりました。

 貴方のように音楽以外も詳しく、様々なことに「精通」されている方ですから、
この「カラヤン・チェリビダッケ・フルトヴェングラー」のどのエピソードは御存知でしょう。

 私としては、そうゆう方が読んでいるという前提で書く難しさがあります。

 貴方が選ぶ「成熟した白ワイン」!。
是非御一緒に飲みたいものです。

 返信ありがとうございました。


Re: 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十四 (後編) Calvados - 2010/08/15(Sun) 23:55 No.1062  

 ちゃぶさん。
さすが指摘が的確で、「鋭いですね」。

 カラヤンが戦前の失業状態より戦後酷い状態にありながら、
尚且つ、ベルリン・フィルが戦後の「新しい主席指揮者」を発表した後、

 そこに登場してきたプロデューサー・・・・・・

 ちゃぶさんが返信で書かれた様な展開になります。

 返信ありがとうございました。


 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十三 (後編) 投稿者:Calvados 投稿日:2010/07/27(Tue) 23:05 No.1049  

 
 「マエストロ・トスカニーニ、裁判は予定どうり進んでいます。」!

 「マエストロの御希望はアメリカ連合軍に伝えてあります。
もうしばらくして出される判決は必ず、マエストロの御希望に副える判決が出されるでしょう。」・・・・


 オーストリアのウィーンに最初に入って来た連合軍はロシア兵だった。
その事は当然ながらロシア兵がウィーン市内全体を「占領」している事に他ならない。

 ところが、フルトヴェングラーとカラヤンの裁判が行なわれたウィーンの裁判所内は、
その主だった裁判官は全て「アメリカ人」で占められていた。

 不思議な話である?。

 判決はカラヤンに無罪!。フルトヴェングラーに二年間の演奏活動中止!。と判決が出された。

 この情報はRCAの社員とアメリカ人高官によって直ちにニューヨークへ打電された。


 「マエストロ、御満足ですか?。」・・・・・・・

 RCA社長ディビッド・サーノフはトスカニーニに訊ねた。・・・・・

 「さすがディビッド!、君ならやってくれると信じていたよ。」

 「いや〜、マエストロ・トスカニーニ、貴方の人気は、
ニューヨークの上流社会を動かすほどの・・・いや貴方はもう政治なのですマエストロ。」

 「ここからはビジネスですが、我がRCAが誇るNBC交響楽団との‘契約延長’の件、進めても・・・・・」


 ニューヨークの密談がトスカニーニとの間で話されていた時。

 ベルリンでは「ベルリン・フィルに事件」が起こっていた。
それは指揮者カラヤンにとっては‘寝耳に水’だった。

     続く。



トスカニーニ  states - 2010/07/28(Wed) 10:35 No.1050  

半可な想像力でもありまして、
根拠を申し述べることも覚束ないものですが、
かのマエストロではなかろうか?などと
当て推量しておりました。

「Dimple」の紳士は、
アルトゥーロ・トスカニーニを信奉する
アメリカ人だったのですね。
きっと笑えば、「えくぼ」が頬の
好男子なんじゃないでしょうか?

私もいくつか、モノラルのCDを所有しており、
その良い音とはいえない録音で、
ドラマトゥルギー溢れんばかりの演奏を
聴くことしばしばです。

音楽活動と芸術的な表現とは、
その動きを推進する「力」が不可欠であることを
Calvados様から教わりました。

今後の記事に、その「力」の更なる解き明かしを
期待しております。

ありがとうございました!


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十三 (後編) Yoshinori Maeda - 2010/07/28(Wed) 22:01 No.1051  

やはり。トスカニーニでしたか。
イタリアからアメリカに亡命して引退。
がNBC交響楽団設立で復帰した超大物。

ザルツブルグの路上でかのマエストロ・フルトヴェングラーと口論になったのでは。

ベルリンフィルの事件とは?
今後も目が離せません。



Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十三 (後編) Calvados - 2010/07/29(Thu) 22:53 No.1052  

 statesさん。
「Dimple」を飲む紳士にはもうしばらく登場して頂くとして、

 トスカニーニが当時あれほど人気があった理由は何だったのでしょうか?。

 今日ではトスカニーニの解釈を継承する形でカラヤンの解釈が支流となっていますが?。・・・

 音楽活動と芸術的表現を推進する力の大元はその解釈を
理解する「人物」が不可欠です。

 これからしばらくはスイングが手放せません!。

 返信ありがとうございました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十三 (後編) Calvados - 2010/07/29(Thu) 22:59 No.1053  

 Maedaさん。
御指摘のとうりオーストリアのザルツブルグ音楽祭のいざこざから、
トスカニーニとフルトヴェングラーは仲たがいしてしまいました。
 
 しかし実はもう一つの事件が二人の仲を決定的にしたのですが、
ここでは振れないことにしておきましょう。

 後編もグラス片手にお付き合い下さい。

 返信ありがとうございました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十三 (後編) ちゃぶ - 2010/07/30(Fri) 23:54 No.1054  

7月7日に発症した夏カゼで声が出なくなり、3週間以上
経った今でも少し声がかすれています。自身がへばって
いるうちに、父の入院まで重なり、前回はとうとう書き込
むことが出来ず残念でした。

最近読み込んだカラヤン関係の新書数冊の知識のおかげ
で、トスカニーニは判りました。しかし、付け焼刃の受
験生みたいですね。

 謎解き以前の問題として、このところ通勤時のFM
放送以外、音楽を聴くことも無く、出張や休出の合間
には寸暇を惜しんで?寝る日々でした。週末にSTA
TESのカウンターに座ることも減ってしまってまし
たが、今週末は音楽三昧で過ごし、STATESにも
顔を出したいものです。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十三 (後編) Calvados - 2010/08/01(Sun) 22:28 No.1055  

 ちゃぶさん。
夏風邪はこじれやすく、御自身たいへんな思いをされたことでしょう。

 私としてはクラッシク音楽に詳しくない人でも、
分るように出来るだけ音楽の話を書かずに話を進めているつもりです。

 しかしながらやはり、
カラヤンという話から当然クラッシク音楽に精通された方も読んで頂いていますので、
できるだけ指揮者演奏家といったか書かざる得ない音楽家もいるのです。

 夏風邪の快復を祈りつつこのコラムに返信して頂けたことを嬉しくおもいます。

 ありがとうございました。


 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十二 (後編) 投稿者:Calvados 投稿日:2010/07/15(Thu) 00:22 No.1044  
 フルトヴェングラーの裁判は長引いた。

 「被告人、これまでの数多くの証言、それに係わるおびただしい証拠。」

 「被告人が主張するナチスの党員ではなかったことは認めるが、
被告人が、ナチスの主要な式典ならび国家の重要な節目節目でナチスに対して行なった演奏活動、
ドイツ第三帝国は被告人抜きでは語れないほど深く係わっているのは明白である。」

 被告人、最後に発言を許す!!。

 
 「私は芸術を愛する‘音楽家’です。」

 「音楽家にとっては自由な国も‘奴隷化された国’もないと私は考えます。
ワーグナーやベートーヴェンが演奏される場所では、‘人間は自由なのです’。」

 「私が‘偉大な音楽を演奏’し、たまたまそこがヒトラーの支配下にあったとしたら、
それだけで私はヒトラーの代弁者となるのでしょか?。」・・・・・・

 「偉大な音楽は、むしろナチスの非道さや非情さをドイツの聴衆の‘心に伝える力’を持ち、
私は演奏することで、ドイツ国民を正しい方へ導こうとしただけです。」・・・・・・・


 このフルトヴェングラーの最後の弁明はそれなりの効果はあった。
しかし後に出る「判決」は、どうやらだいぶ前に決まっていたふしがある。


 カラヤンもフルトヴェングラーも当時は目の前の裁判の事で目いっぱいだった。

 ドイツ第三帝国の‘後ろ盾を失った二人の指揮者’は勝者連合軍の前に無力だった。

 ところが世界にはフルトヴェングラーだけが「マエストロ」と呼ばれていたわけではなく、
自由と民主主義の新しい国家で戦場にならなかった国にいた、

 長老の「マエストロ」が戦後「非ナチ化裁判」の行方ににらみを効かせていたのだ。・・・・・

 裁判の様子はスイングを飲む紳士によって遠くの「マエストロ」へ伝えられていた。

     続く。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十二 (後編) Yoshinori Maeda - 2010/07/15(Thu) 15:29 No.1045  

一時期「ナチ化裁判」で演奏禁止処分を受けたものの、結局は無罪判決となる裁判。
結果、ベルリンフィルの終身指揮者に返り咲きます。

この長老マエストロとは・・・・

自国だけが戦火を免れた、いや戦火を自国に持ってこなかった戦略。
この後、正義の強制、価値観の押しつけ、まるで植民地政策
のような事を始めます。
ちょっと言い過ぎました?


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十二 (後編) Calvados - 2010/07/15(Thu) 23:17 No.1046  

 Maedaさん。
今や、ローマの再現としか言いようのない、大国のスタート。

 他民族国家でありながら、授業でほとんどの学校が「進化論」すら教えない。

 その上、社会に出たら「競争、競争」と人を煽り立てる。

 さて、その国がヨーロッパに華々しく取って代わる変換点であった時代です。

 資本主義の資本とは(お金)のことで、お金主義があれから今日までアメリカが一貫して貫いたことです。

 裁判の行方を見守る他国のマエストロと現場にいる紳士!。
「時代は大きく変わろう」としていました。

 返信 ありがとうございました。


「若きサムライのために」 states - 2010/07/16(Fri) 04:33 No.1047  

という著作で、三島が述懐しています。
「人は、人生を始めてから、徐々に芸術を始める。
 私の場合は逆で、芸術を始めてから人生を始めたような
 気がしている」

時代のうねりや、裁判の体裁を成していない法廷や、
官軍の目線、論理。

単に市井のディレッタント、理解者ではない、
音楽の至厳至高なる表現者。
彼、フルトヴェングラーの場合、
人生と芸術は、限りなく同方向へ向くパラレルであり、
つねに交錯し紡がれるタペストリーでもあり。

長老のマエストロの存在が
気になります。
スイングの紳士も・・。

ありがとうございました!


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十二 (後編) Calvados - 2010/07/17(Sat) 00:20 No.1048  

 statesさん、
三島が小学校の時の作文を読んだことがありますが、
三島は作文が一番嫌いだったそうです。

 なぜなら、彼の作文はもう小説といっても差し支えない出来栄えで、
とても作文といえるものではなかったからです。

 少なからずとも、私達はこの様な時代に「生まれ合わせ」なかっただけでも幸せです。

 貴方がいわれるように、「人生と芸術」は最高級のカクテルに必要なレシピなのです。

 新たな「マエストロ」の存在と、スイングを飲む「紳士」。
カラヤンの運命は?。 そして時代はどちらに風を吹かせるのか?。・・・・・

 返信ありがとうございました。


 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十一 (後編) 投稿者:Calvados 投稿日:2010/07/03(Sat) 20:52 No.1037  

 ここで少し前半のおさらいをしてみよう。

 カラヤンが帝王になるために立ちはだかったのは、
ベルリン・フィルの主席指揮者(マエストロ)フルトヴェングラーだけではなかった。

 そもそもカラヤンのベルリンデビューに関して、音楽の才能より政治が絡むことになる。
フルトヴェングラーの後ろに居た「政治家ゲッベルス」とそのまた後ろに居た「総統ヒトラー」の関係が、カラヤンのデビューに絡むことになる。

 フルトヴェングラーはナチ党の強力な庇護かに置かれていたが、彼は音楽家(芸術家)であった。

 ベルリン歌劇場の新作上演に係わるヒトラーとの行き違いで上演が禁止されたことから、
フルトヴェングラーはすべての役職を辞任してしまう。

 ヒトラー内閣でゲッベルスの政治的ライバル「ゲーリング」は、
カラヤンをフルトヴェングラーの「対抗馬」としてベルリンへ呼びデビューさせる。

 カラヤンは若気の至りといった大きなミスはあったとはいえ、
ゲーリングとその一派からの期待に応え、同時にベルリンの聴衆からもその存在を一目置かれるようになるのだが?。

 政敵ゲッベルスの計らいでフルトヴェングラーが「復権」すると、指揮者‘カラヤンの出る幕’はなくなってしまう。

 このことでカラヤンはゲーリングのつてを得て政治家との付き合いが始まったものの、
「ゲッベルスやフルトヴェングラーを生涯の敵」に回すことになる。


 後半は「法廷の場面」からはじまる。


 被告人カラヤンに訊ねる!!。

 「指揮者カラヤン!、なぜナチ党の党員になったのかね?」。・・・・・・・

 「裁判長!、 私は仕事が欲しかったのです」。

 「カラヤン!、指揮者の仕事は当時ドイツしかなかったのですか?、
他のヨーロッパ諸国やアメリカではオペラやコンサートはなかったとでも?」。・・・・・・・

 今日はこれにて閉廷いたします。!!。

 傍聴席にいた「紳士は近くのホテルのバー」へ向かった。
バーのボックス席に「スイングのボトルをグラスに継ぎ足しながら」
いかにも上級将校といった凛々しい男が待っていた。

 「裁判はどうだった?。」

 「明日のフルトヴェングラーが見ものですね。」

 二人はスイングで乾杯した。

      続く。



Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十一 (後編) Yoshinori Maeda - 2010/07/04(Sun) 16:52 No.1038  

この裁判は戦後のものですか?

当時、ヴィッシー政府も親ナチスをうたっておりました。
その頃のフランスで反ナチスを唱えようものなら、
食べていくことはおろか命を全うする事さえできませんでした。
人間の主義・主張は、かくも脆弱なのなのでしょう。

唯一のローマ帝国となった海の向こうの戦勝国はどのような決断を下すのでしょう。
このあたりの場面はワイン片手にとはいかないような、
緊迫した空気が漂います。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十一 (後編) Calvados - 2010/07/04(Sun) 20:44 No.1039  

 Maedaさん。
自分の主義主張を貫くとこは、言われるとうり生半端はものではありません。

 カラヤンの生まれて職を得ようとした時代ならなおさらでしょう。

 この法廷シーンはお察しのとおり「戦後の戦犯」の裁判です。

 連合軍が敗戦国を統治する中、
勝ったものが、負けたものを裁く「裁判とは名」ばかりのものですが、
裁かれる者たちにとっては、自分のこれからの生活や「人生」がかかる大切なものでした。

 ローマ帝国となった
大西洋の向こうから来た大国がカラヤンの運命を握っています。

 後半もよろしくお付き合い下さい。

 返信ありがとうどざいました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十一 (後編) ちゃぶ - 2010/07/04(Sun) 22:16 No.1040  

非ナチ化裁判ですね。敗戦国側の被告に対して、正常に
弁護士が機能していないものを「裁判」と呼べるかどうか
は疑問ですが、ともかくそういった体裁のものですね。

失業者だったカラヤンが「仕事が欲しかっただけ」と
言うのは正直なところでしょう。おそらく「仕事欲しさ
に」「節を曲げて」ナチス党員になったことが後々まで
尾を引く一方、結果としてヒトラーやゲッペルスに疎ま
れて仕事を干されたことは有利なカード。
さて、カラヤンはどのように有利、不利なカードを使い
分けて主張するのか、どのように断が下されるのか。

 話は少しずれますが、「私は貝になりたい」が
1994年に所ジョージ主演でリメイクされたのを見た
ことを思い出します。所さん扮する二等兵は、上官の
命令で捕虜を銃剣で殺そうとしますが、ビビって急所
を大きく外し、怒った上官が自ら殺します。
「捕虜を殺した」ことを裁判で咎められた二等兵は、
「上官の命令は天皇の命令」と的外れな主張
を必死に繰り返しますが、「自分の意思で殺したのだろ
う」と一蹴され死刑判決。
どうして肝心の「自分が"殺した"のではなく、"未遂"で
あった」と主張しなかったのか、もどかしく思ったもの
です。
カラヤンはどのように論を張るのでしょうね。

>ローマ帝国となった
>大西洋の向こうから来た大国がカラヤンの運命を握っ
>ています。

 このコラムには不向きですが、或る有名なイギリスの
ロック歌手が大西洋を越えてアメリカ進出を図って成功
したアルバムのタイトルが「アトランティック・クロッ
シング」だったことを思い出します。

 ジョニー・ウォーカーのスイングは、ジョニ黒が高価
だったころは、夢のように遠い存在でした。気軽にSTATESのカウンターで頼める現在は幸せです。

 さて、二人の上級将校が誰なのか、またまた見当もつき
ません。もうしばらく考えてみます。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十一 (後編) states - 2010/07/05(Mon) 07:15 No.1041  

一気呵成に大戦後の目線になっていて、
シネマティックな構成ですね。
登場人物が過去をトレースする語り口にて、
展開する今後・・・

「アクアスキュータム」のトレンチを脱ぎ、
ソファにて煙をくゆらす英国人か?
はたまた紙巻きで、カウンタースツール。
片足立ちのヤンキー・ソルジャーか。
はたまた、まったく私の想像外?
いやまて・・鍵は、大西洋の向うか。
アトランティック・クロス・・。

その上下関係を暗示する会話の体裁も、
なにかしら「組織的なもの」を感じますね。
う〜む、やっぱり映画みたいです。

Swing、揺籃。
安息へ向かうための「揺らぎ」というものも
ありましょう。
「スウィングしなけりゃ意味ないね」なんて
ジャズチューンもありますし。

象徴的な酒の使われ方ですね。

前田さんのお話、ヴィシー・セレスタンの空瓶を、
ゴミ箱に投げ入れる警察署長を思い出します。
「カサブランカ」のなかで。

先が楽しみな、後半序章です。
ありがとうございました。



Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十一 (後編) Calvados - 2010/07/06(Tue) 23:01 No.1042  

 ちゃぶさん。
「私は貝になりたい」、この映画に限らず。
戦争に行って帰ってきた人がいたなら、その人は、
間違いなく「人殺し」です。

 戦争とは「人殺し」のことで、人殺しに行った人が「生きて」かえってきたなら、
自分が殺される前に「自分を殺そうとした人を」ころし続けて生還したわけです。

 さて、スイングとお酒の話を書いただけで、続けて返信を頂いた、
statesさんもスイングなるお酒に反応してスイングのボトルの写真まで付けて返信して頂きました。

 後半も面白く書いていくつもりです。
よろしくお付き合い下さい。

 返信ありがとうございました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十一 (後編) Calvados - 2010/07/06(Tue) 23:18 No.1043  

 statesさん。
スイング揺らぎ、あのホテルのバーの二人の揺らぎに御注目を!。

 カサブランカのラスト!。
「昨日取り戻したパリの・・・・・、生きよう!」。

 この壮絶な男の包容力!、その後にこの映画は空港内に戻って来たボガードの前で、
警官がゴミ箱に訳ありなワインボトリルのようなものを投げ込む。

 ナチスがフランス占領下にフランス人に半ば強制的に配給し飲ませたお酒。
その酒をゴミ箱に捨てるあたりが、いかにも「戦争中のハリウッド映画」といったところ!。

 スイングとあの二人、なるほどといった興味ある展開になります。

 後半のよろしくお付き合い下さい。
 
 返信ありがとうございました。


 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十 投稿者:Calvados 投稿日:2010/06/05(Sat) 21:05 No.1030  

 ドイツ第三帝国はヨーロッパの西へ勝ち進んでいった。
フランス戦線でも勝ち進み、ついに首都パリを落とし、パリの凱旋門にナチ党の旗を掲げた。

 ところが戦勝気分のドイツ・ベルリンが、
ドーバー海峡の西にある「イギリスの爆撃機」によって空爆されてしまう。

 隙をつかれた格好となったこの爆撃で、
ベルリンの歌劇場が一部破壊され、ヒトラーは真っ先に修復を行なった。

 ベルリンの「ゲーリング」は第一次世界大戦で祖国ドイツの戦闘機「メッサー・シュミット」に乗り、
当時数々の大勝利を手にした飛行機乗りだった。

 ゲーリングをはじめとするナチ党の幹部はヒトラーに、イギリス・ロンドンに空爆を進言し、
ゲーリングはその準備でとてもベルリン歌劇場などかまっている時ではなかった。・・・・・・・・


 この時を「陰謀好きのゲッベルス」が逃すはずがない!!。

 ゲーリングが管轄するベルリン歌劇場の「総監督ティーティーエン」をゲッベルスは呼び出した!!。

 「や〜総監督久しぶりだね。・・・・
ところでベルリン歌劇場の「復興再開記念公演」が近づいてきたが、・・・」

 ゲッベルスは自分の傘下にある「フルトヴェングラーが再開記念公演の指揮」をすることが決まった!。と総監督に伝えた。

 そもそもベルリン歌劇場‘総監督ティーティーエン’にしてみると、
フルトヴェングラーが「ヒンデミット事件」でベルリン歌劇場の指揮を‘ボイコット’しなければ、
「カラヤン」という指揮者をゲーリングがつれて来ても反対したはずだった。・・・・

 その時ゲーリングもティーティーエンも「フルトヴェングラー」なしでも
歌劇場がやっていけるところを見せたい為に、「カラヤン」という未知の指揮者の起用を許可したのだった。・・・・・・


 「ティーティーエン総監督、もう一度いう‘フルトヴェングラー’が戻って来て再開記念公演を指揮する」。

 「そうなると、総監督である貴方の仕事は一つだ!!。」

 「ベルリンの歌劇場に戻ったら、直ぐに‘私の言わんする’仕事に取り掛かりたまえ!!。」・・・・・・・・



 ティーティーエンはベルリンへ取って帰ると、
ベルリン歌劇場へ「指揮者カラヤン」を呼び出した。・・・

 呼び出しを受けたカラヤンは総監督の呼び出しに
「歌劇場の再開公演の指揮」を頼まれるものと、期待してすぐさま歌劇場へ駆けつけた。・・・

 「カラヤン君!、再開記念公演の指揮は‘マエストロ(フルトヴェングラー)が指揮すると決まった」

 「我がベルリン歌劇場は以降、君との契約は行なわない!、以上だ!!。」


 「ちょっと待って下さい!。行き成りそういう言われても・・・
それにその再開公演の演目は何です?。」・・・・・・・

 「ワーグナーの‘ニュルンベルグのマイスタージンガー’だ!!。」

 カラヤンはさすがに言葉が詰まった!。
以前総統閣下の前で行なった自分の公演を思い出したからだ!。・・・・・・


 「カラヤン君!、
マエストロ(フルトヴェングラー)が‘玄関から入ってきたら’君は‘裏口’から出て行くのだよ!!。分ったね。」

 カラヤンは部屋を出ようとした、すると。

 「カラヤン、そっちは‘表に通じる扉だ!、
‘裏口’に通じる扉はこちらの方だ、ここから出て行きたまえ!。」・・・・・・・・


  「遠謀のベルリン」前半はここで終了となります。
引き続き、次回からの後半もお楽しみに。

   続く。



Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十 states - 2010/06/07(Mon) 10:11 No.1031  

権謀術数の渦に巻かれつ、翻弄されるカラヤンの様子が
見てとれます。
しかし、その屈辱的な退室、その心的抑圧。
それがやがて、ステージアップへの確たるエネルギーへと
変換されてゆくのでしょうか。

ゲーリング、ティーティーエン各氏の
狼狽ぶりもドラマですね。

ありがとうございました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十 Calvados - 2010/06/08(Tue) 00:12 No.1032  

 statesさん。

 人生は、「上り坂、下り坂、‘まさか’」の坂があるそうです。

 返信 ありがとうございました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十 Yoshinori Maeda - 2010/06/08(Tue) 16:08 No.1033  

V1,V2によるロンドン空爆がはじまるのですね。
しかし!
ドーヴァーの白い壁を機甲師団が超えることはなかったのでしたね。
海軍音痴のナチスらしい失態です。
未来のライバルになりえる「ドイツ」「日本」をたたけた
かの国は裏の裏まで読み切った戦略家でした。

生き残りをかけた戦略眼をカラヤンはどう身につけて実践していくのでしょうか?
その傍らには美しき方の影が見えたりして・・・



すっかり堪能しています ちゃぶ - 2010/06/09(Wed) 20:30 No.1034  

実は、カラヤン、フルトヴェングラーに関する数冊の
新書を読破し、世界史の教科書まで引っ張り出して
先を読もうとしたのですが、知らないこと、先の読め
ないことばかりでした。

当時のドイツは、政治家、音楽家とも、いかに冴えた
人材が揃っていたのかを思い知り、それ以上に、思わず
引き込まれるように案内してくださった
Calvadosさんには脱帽です。

後半は、もう少しくらいは私が知っている話が多くなる
かな と、皮算用みたいな安堵を感じたりしますが(早過
ぎますか(笑))、逆にCalvadosさんの本領で
ある音楽の話題が多くなるがゆえに、益々興味深いお話が
聞けそうな期待も高まります。

 一層の筆の冴えを待望する一方、私はナマクラな推理を
続けるでしょう。それもまた楽しみなことです。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十 Calvados - 2010/06/10(Thu) 22:55 No.1035  

 Maedaさん。
 傍らの美しい方のお陰で、これまた窮地の陥るのですが、
カラヤンは「わずかな時間」の間に習得しつつあった
政治的戦略で無事乗り切ります。

 さて戦時下のドイツ話は出来るだけ抑えて書いています。

 「遠謀のベルリン」後半も、
ワイン・グラス片手にこれまでどうりお付き合い下さい。

 返信 ありがとうございました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その十 Calvados - 2010/06/10(Thu) 23:11 No.1036  

 ちゃぶさん。
 「遠謀のベルリン」の為に数冊の本を読破され、
したがって、そうとうな、知識を得られて「羨ましい」かぎりです。

 この時代はハリウッドも何本も映画化し、
(不思議なことに、ドイツの将校が英語を話していますが、)・・・・

 その話はさておき、どこのどの部分を取り出して書くか?

 特に、過去の歴史ですから、ちゃぶさんほど詳しくなくても、
読まれる方それぞれが、歴史を知っているんですね。

 つまり、結果や結論が「過去のもの」として分っていることを扱っていますから、
書き手のわたしとしたら、難しいのですね。

 ともかくカラヤンは帝王になるのですから。(これ、皆さん承知の事実)・・・

 「遠謀のベルリン」後半も、ちゃぶさんの冴え渡る、
いつもの読みで私を困らせないで下さい。

 返信 ありがとうございました。


「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その九 投稿者:Calvados 投稿日:2010/05/27(Thu) 23:34 No.1023  

 
 「ゲッベルス閣下!、今回はR・シュトラウスにしてやられました。
これでゲーリーングもカラヤンもベルリンから追放されることは、ひとまず無くなりました」。

 
 「君だけではなく、多くの重臣は君と同じ感想を持ったことだろう」。

 「しかし、むしろ私はR・シュトラウスに感謝状を贈りたいくらいだ!!」。・・・・・・・・


 「ゲッベルス閣下!、この件で閣下だけが何の恩賞も得なかったではないですか?」。・・・

 「それは違う、ヒトラー総統の考えが分ったし、
何よりもR・シュトラウスの‘才’は私を大いに満足させるものであった」。


 「いいかね!、よく考えて見たまえ?。
R・シュトラウスがヒトラー総統から引き出した‘芸術予算’。」

 「その予算(資金)は‘宣伝相省大臣’である私にまず入る。
R・シュトラウスが総裁を務める‘帝国音楽院’は我が省の下にある七つの部署の一つだから、
事実上音楽芸術の予算配分は、当然のことながら‘大臣たる私が決める’ことになる。」・・・・・

 「何事も、予算(金)を握る者に‘頭は上がらない’のだよ・・・。」

 「おそらくR・シュトラウスはそうすることで、私の顔を一番立ててくれたのだよ。」・・・・・・・


 「さてせっかくカラヤンもゲーリングもベルリンにいるのだ!、
ここからはベルリン城に立てこもり、交戦する二人をベルリン城に閉じ込めようじゃないか?。」

 「フツヴェングラーの協力を得ねばなるまい。」・・・・・

 ナチ党内部の権力争い、その争いに巻き込まれる音楽家の死力をるくした知恵比べ。
政治家と音楽家の裏、また裏、そのまた裏。と闘争はつづきます。

       続く。



Re: 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その九 states - 2010/05/28(Fri) 07:55 No.1024  

先日ウィキペディアでゲッペルスの項目を
読みました。
決して恵まれていない幼少時代。
足の不自由から投影されたこころ模様。
ヒトラーに対する思いの乱高下。

メフィストフェレス、バイロン。
あるいはドストエフスキー描くところの、
イワン・・・。
やや片足を引きずり、策を巡らすゲッペルスの様子が
見えてくるようです。

その錯綜する人間関係に、
既知の歴史から見えな部分に少なからず
めまいを覚えているところです。

いまから「死と変容」を聴きますが、
少し違って聴こえるかも知れません・・。

ありがとうございました。

追伸
  昨夜、あるお客様が「R・シュトラウスの最晩年に
  オーボエの曲があるよ」と仰いました。
  何という曲なんでしょうか?
  もしご教示いただけましたなら幸甚です。


Re: 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その九 Calvados - 2010/05/29(Sat) 00:16 No.1025  

 statesさん。
今日の日本に「ゲッベルス」がいたなら、
間違いなく、ゲッベルスが政権を取り、彼が首相として長く居続けるでしょう。

 ゲッベルスが安心してリラックス出来たのは、
以外にもオペラハウスのボックス席だったのではないでしょうか?。

 死と変容にも見られるように、ライトモチィーフを用い、
フル四管編成の各パートを使ったポリホニックな管弦楽技法。

 R・シュトラウスの音楽技術技法の成果が、
聴き手には見事な程に深い音楽として伝わります。

 それから最後の問いですが、
「オーボエ協奏曲ではないでしょうか。
あと、ホルン協奏曲2番などたまに、大都市の定期コンサートプログラム載り演奏されます。」

 しかし、晩年の作品となれば、「四つの最後の歌」が大変な名曲です。

 貴方の好きな「フラグスタートのソプラノ」で、フルトヴェングラーの指揮で初演の録音があります。

 まだまだ気が抜けぬナチの権力争い、
次回フルトヴェングラーも伊達に時の帝王であったわけではないことが少し分ります。

 返信 ありがとうございました。


Re: 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その九 Yoshinori Maeda - 2010/05/29(Sat) 16:04 No.1026  

「リヒャルト・シュトラウス」
何故、フランツは忌み嫌うヴァーグナーと同じ「シュトラウス」
の名を息子につけたのでしょうか?

「死と変容」
あのTiの強烈な打撃と巧みさ。
密度の濃いアンサンブル。

ナチスの権力闘争もなかなか密度が濃いですね。



Re: 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その九 Calvados - 2010/05/29(Sat) 20:10 No.1027  

 Maedaさん。
「リスト」がなぜ、あのような晩年を選び過ごしたのか?。

 私は今回ナチ党を巡る権力争いに音楽家が巻き込まれる話を書いていますが。
フランツ自身この様な世界で、ましてはパリの社交界で生き残ってきたことで、

 もう精神的に限界となったのかもしれません。
そのへんの所が色々会って、私達には思い知れない意味をもって、
息子に付けた名前なのかもしれません。

 次回も美味しいワインを片手に、お付き合い下さい。

 返信 ありがとうございました。


R・シュトラウスの老獪 ちゃぶ - 2010/05/31(Mon) 22:53 No.1028  

政治や、あるいは普通の会社の中でも、金や権力が絡む争い
や事件が起こる時、中枢に居る大物は名前さえ出ないか、怪
しまれても尻尾は出さない。捕まるのは大抵、小金を掴まさ
れた人の良いオジサン というのが常です。

要領の良い大物の悪玉は、利益を独占しない。小金や小さ
な便宜や出世を適所に撒くのがミソ。それに恩義を感じる
人たちが親玉を守ります。

R・シュトラウスの老獪さは見事です。結局、誰もを満足
させている。私腹を肥やしているわけではないので、妬み
や恨みも買わないでしょう。

R・シュトラウスやナチスの幹部たちの前では、若きカ
ラヤンは悪の親玉に操られ、最後に割を食う小玉の人の
良いオジサンのようにさえ見えます。

話は変わりますが、通勤の途中、FMのクラシック番組を
良く聴くのですが、この頃R・シュトラウスは毎週かかり
ます。昔からこんなに人気があったっけ?です。密かな
ブームなのでしょうか?


Re: 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その九 Calvados - 2010/05/31(Mon) 23:41 No.1029  

 ちゃぶさん。
 R・シュトラウスは生前から盛んに、
自作の初演が行なわれてきた作曲家です。

 勿論、他にも同じような環境下にいた作曲家は居たのですが歴史の中で時とともに消えていく定めの作曲家が一般的です。

 例えば、モーツアルトの生きていた時代、
宮廷作曲家サリエリは当たり前のようにひんぱんに演奏され、
モーツアルトは自分で切符を売って客を集めなければなりませんでした。

 死んだ後は、墓も分らない有様までです。
R・シュトラウスが次の世紀まで聞き継がれるかわかりませんが、
少なくとも私は、ベートーヴェンよりひんぱんに聞かれる
現代日本は、かなり成熟した文明社会であることは間違いないと思います。

 正に「英雄の生涯」で奏でられる低弦の響きが物語っています。

 ところで、話はこれからゲッベルスがいよいよ本領を発揮きしてきます。

 次回更なる、ナチスの策略が見事なほどに展開されてきまっす。
お楽しみに!!。

 返信 ありがとうございました。


 「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その八 投稿者:Calvados 投稿日:2010/05/09(Sun) 23:41 No.1016  

 
 総統府に呼ばれたゲーリングはそこにヒトラー総統ではなく、
「リヒャルト・シュトラウス」が待っていたことに、その鋭い頭を回転させた。

 「ゲーリング閣下!。今日呼ばれた理由については御察しがつくのではないか?と思われますが・・・・・」。

 「ヒトラー総統は先ほどのワーグナー公演の失敗(混乱)に激怒されておられました」。

 「しかしながらヒトラー総統は‘寛大’な御方でいらっしゃいます。
ゲーリング閣下に‘名誉挽回’のチャンスをと、私をミュンヘンからお呼びになりました」。・・・・・


 ゲーリングは先ほどから盛んに「R・シュトラウスの魂胆」を見極めようとしていた。

 「そこでゲーリング閣下!、フルトヴェングラーと
貴方が探し出した若き才能がある‘カラヤン’を競わせてみたらいかがでしょう?」・・・・・・

 「シュトラウス総裁!。お言葉ですが、貴方も知ってのとうり、
勝負も何も、あのワーグナー公演で私自身が‘フルトヴェングラー偉大さを痛感しております。
カラヤンでは勝負になりません。」・・・・・・


 「ゲーリング閣下!、閣下ともあろう人が、そんな弱気でどうします。・・・・
いいですか!、閣下が言われるのは‘ステージの下’の話でしょう。
‘ステージの上’ではまだ優劣がついておりません。」


 「シュトラウス総裁!。 音楽芸術について我が国では、総裁の右に出るものはおりません。
どうか、私にも分るように説明して頂けませんか?。」

 「閣下。オーケストラ・ピットつまりステージの下で演奏する‘オペラ’では閣下のおしゃるとうりでしょう。・・・・
しかしステージの上、つまり‘オーケストラ・コンサートではまだ決着はついておりません。」・・・・・

 「リヒャルト・シュトラウス総裁!。
総裁を音楽家にしておくのは惜しい!、政治家でも・・・いや、むしろ貴方が音楽家で私は‘助かった’と感謝すべきでしょうな。アハハハハハ〜」。


 「いや〜マエストロ!、ウィーンでお会いしたのが最後でしたな〜」。

 「ヒトラー総統!。ヒンデミット上演では何度も面会を申しでたのですがかないませんでした。
それなのに、今日は総統直々の呼び出しに驚いております。」

 「マエストロ。私も総裁として多忙を極めておる。
今日はどうしても会ってマエストロの協力を得たいのだ!。」

 「実は我が第三帝国の兵士は各地の前線で大いなる成果をあげておる!、
そこで国民に絶大たる人気を誇るマエストロに、戦地での‘慰問演奏’を頼みたい!。」

 「ヒトラー総統!。残念ながらそれはお受けできません。
私は音楽家でナチ党の党員ではありません、ファシズムのもとでは音楽の自由な表現が著しく制限されるからです。」

 これだけ強くヒトラーに言えたフルトヴェングラーは
ドイツ国外逃亡(亡命)を覚悟して総統府に乗り込んでいた。

 ここがカラヤンと決定的に違うところで、フルトヴェングラーには、
彼が亡命するなら命も惜しまないという協力者は大勢いたのである。

 「マエストロ、今すぐとはいっておらん。その内またお願いすることになるだろう。・・・・」

 「さてリヒャルト・シュトラウス音楽院総裁が、
今空席になっているベルリン・フィルの主席のポストをマエストロが引き受けないならカラヤンでどうかといっておるが・・・・」

 「ところでワーグナーの楽劇、ニールンベルグのマイスタージンガーは‘暗譜’で指揮できるものかね?。」

 この問いは、フルトヴェングラーにはピーンときた。
あのカラヤンという若い指揮者は「暗譜で指揮する」のか。

 「総統閣下!。総裁がオペラハウスで‘サーカス’をご覧になりたければ、
暗譜でしきをする指揮者のもとで鑑賞されるのがよろしいかと思います。」

 「しかしながらそれは、そこまで勉強した勤勉さを讃えことで、
作曲家書いた‘技術を聴かせる’行いであって‘音楽の本質’を表現することではありません」

 この返答はフルトヴェングラーの演奏の本質と表現していると同時に、
カラヤンの後の演奏スタイルを見事に言い当てている。

 「総統閣下!。ワーグナーを暗譜で演奏することは‘不可能’です。」・・・・・・

 フルトヴェングラーはカラヤンが油断ならない存在であることを認識して帰っていった。


 「R・シュトラウス総裁感謝するよ!。
貴方の新作オペラに件、ベルリンだけじゃなくウィーンでも上演できるよう手配しておく!。別に予算を計上しておく。」

 「ヒトラー総統。ありがとうございます。」

 ルヒャルト・シュトラウスは戦費で文化芸術予算が年々削減されるなか、
来年の予算削減を阻止することにまんまと成功したのである。


      続く。



Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その八 states - 2010/05/10(Mon) 14:01 No.1017  

ドイツにおける音楽芸術の重要性や、
絶対なる不変の価値を思わずにはいられません。

その、展開する権謀術数、錯綜する思惑は
音楽という大伽藍のなかの「ゆりかご」のなかで
生まれ育ってきたゲルマン・インテリゲンチャの、
それまでの生きざまをも映し出すかのようです。

「まつりごと」の方向を決定もし、
また政争の鍵をも担ってしまう音楽。



>まずいことに、「ヒトラー」はこのオーケストラ・ピット>内の‘管弦楽の乱れ’だけが耳についた。
>なぜなら、ステージ上の「歌い手たちはきちんと乱れも無>くピッチも正確」なのだから。・・・・・

【その六】での、ヒトラーへの描写でしたが、
そのあたりをも洞察してあまりあるR.シュトラウスの
政治的辣腕も見てとれますね。

まさに「ステージ上」とは。

「暗譜」が何かしらのメタファーになっており、
今後の展開が楽しみです。

ありがとうございました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その八 Calvados - 2010/05/11(Tue) 00:17 No.1018  

 statesさん。
今回のコラムはゴールデン・ウイークの私なりの忙しさと、
疲れから、ゲーリングとフルトヴェングラーを二回に分けて書くところを、

 一回で続けて書いてしまいました、したがって長文になてしまい
少し読みにくかったと、反省しております。
後半の文章の乱れは疲れと疲労からで、読者には申し訳ないと思っております。

 さて、statesさんも最近はちゃぶさんと並んで、
私が「仕組んでいた細かい伏せん」を鋭く指摘されましたね。

 ステージ上は完璧だった、それを聞き分けるヒトラーの鑑賞力と、
ゲーリングを部下として手放したくないという「ヒトラーの本音」。

 その両者を見事に結びつけたR・シュトラウスの才!。

 statesさんの推理をもってしても、
まだカラヤンがこれからどうして「帝王」となるか。

 肝心なことは、これまでカラヤンはその才能でベルリンでオペラを指揮したのではなく、
歴史と政治の狭間で、偶然に浮かび上がった「指揮者」でしかなかったことです。

 フルトヴェングラーの亡命まで見据えて、ベルリン・フィルの主席の座をカラヤンにと「釘を刺し」!!。
あえて「音楽家の自尊心を刺激」し、自分は‘ドイツに居なければ’と思わせるあたり。

 だてにあの時代を生きているにではない、つまり「役者」が違うということです。

 返信 ありがとうございました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その八 Yoshinori Maeda - 2010/05/11(Tue) 14:50 No.1019  

フルトヴェングラーの「サーカス」発言。
徹底的に磨き上げた外面性の音楽を築き上げてカラヤンを見事に言い得ています。
そしてカラヤンとフルトヴェングラーの亡命できるかの違いも、
その後にメディアを利用するカラヤンの巧みさを生みだす理由の一つかもしれません。

カラヤン以前の指揮者にとってクラシックとは、
不変の芸術であります。
華麗で颯爽としていながら力強いカラヤンの演奏は
当時の重厚なクラシックの音楽家ら抜き出ていました。
クラシックの大衆化がのちのカラヤンが目指す音楽の外面性
なのかもしれませんが、若かりし頃の不遇の時が自身を守る
為に絞り出したものなのかもしれません。

この時代本当に生き馬の目を抜くという言葉があてはまりすぎです。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その八 Calvados - 2010/05/12(Wed) 23:22 No.1020  

 Maedaさん。
暗譜で指揮できるか?。
フルトヴェングラーの答えの鋭さ!!。

 実演(本番)勝負で生きてきた彼の音楽人生。
何回も何回も「繰り返し鑑賞する文化」で生活している私達とは当然違う人生でしょう。

 これ以上あまり詳しくは書けませんが。

 「馬の目を抜く」ことを、カラヤンはこれから学び、
最後の最後になって、馬の目を抜く技を学とります。

 返信 ありがとうございました。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その八 ちゃぶ - 2010/05/16(Sun) 22:57 No.1021  

ゲーリングとゲッペルスという二人の部下を競わせること
で、自分への忠誠と、大いなる成果を引き出す事を目論む
ヒトラー。それをルヒャルト・シュトラウスは一発で見抜
き、予算確保までやってのけるとは、したたかです。

ゲーリングとゲッペルスの代理戦争として、カラヤン対
フルトヴェングラーが引っ張り出される。カラヤン、フ
ルトヴェングラーとも、きっとそれを見抜き、自分の地
位確保・向上に向けて策を練るのだと思います。

 「暗譜」は、表面的な美しさの追求の象徴以上のもの
として、これからのストーリーに絡んでくるように思い
ますが、まだ読めません。

 今夜はカラヤン指揮のワーグナーを聴きながら、今後
の展開に思いを馳せる事にします。


Re:  「遠謀のベルリン」 帝王カラヤンへの道! その八 Calvados - 2010/05/18(Tue) 00:41 No.1022  

 ちゃぶさん。
とても‘聡明な観察’を文章から導かれていますね。

 いつもながら「感心」しております。

 カラヤンはこの、音楽とは関係ない政治(ドラマ)が、
ワーグナーをはじめ、これまでの作曲家は、
否応なしに(パトロン)を中心とした「政治家」と密接な関係であることが、分ってきました。

 カラヤンは自分でも「気がつかない」うちに、
音楽家(演奏家)と政治家との‘駆け引き’を習得していきます。

 カラヤンの演奏による「ワルキューレ」の終幕!!。
眠る我が娘の周辺を火で囲み、後は音楽だけがウォータンの心情とジークフリートの予感を表現する場面の音楽。

 このワーグナーの人生でも最高に高揚した一つの場面での
カラヤンの「タクト」。!!

 百年に一度ベルリン・フィルしかできない(演奏)!!。
完璧な「クレッシェンド」!!。

 この表現を可能にしたのは。
ベルリン・フィルを磨き上げた(鍛え上げた)、カラヤンという指揮者がいたからです。

 返信 ありがとうございました。

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