昨夜、若い男のお客様がお一人でお越しに。
幸い、カウンターが一席空いていた。
ほどなく、その方は自己紹介をなさった。
銀座のバー、バー・オーパの、大槻さんのご長男だった。
うれしかった。
お父さんに似て、酒も強い。
21歳になったそうだ。
かれは、多分、二歳か三歳のころ、ご両親とステイツに来ている。
そのとき、店に飾っていた、
ポルシェの356スピードスターのミニカーをプレゼントしたことは、覚えていなかった。
始めにジントニックを。
そして、カクテルを沢山楽しんだあと、
「大槻のジントニックをいただけますか?」
最初のジントニックを作ったあと、
「大槻さんのレシピは私なりに頭に入っています」というような話を私がしたことを、彼は踏まえている。
初めて飲むそうだ。大槻さんの、父親のジントニック。
実は、私も飲んだことがなかった。
しかし、彼の没後に刊行された書物を穴が空くほど読んだので、私なりのものはできる。
私で良いのかな?
が、作った。
曲がりなりにも喜んでくれた。
大槻さん、いい息子さんになったね。
仕事終わりの酒が、こよなく美味かった。
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